文和春秋

主に歴史や本についての徒然語り

中国史

春秋時代の魅力

私は中国史については全般的に興味があるのですが、一番好きな時代はと言うと… やはり紀元前の春秋時代になるかと思います。 都市国家クラスの小国も含めれば優に数百の国が存在し、周王室をはじめあらゆる権威が揺らぎだし、道義は乱れ実力主義の風潮が次第…

「則天武后」というまやかし

歴史上において、「女傑」と呼ばれる方は少なくないでしょうが、私がその言葉から真っ先にイメージする方と言えば、やはり則天大聖皇帝(通称:則天武后、武后、武則天など。正式名に適当な略称が無いので、止むえず以下武后)を置いて他にありません。 中華…

戦国七雄考 ~何故宋は雄ではないのか~

中国史において、「春秋五覇」「戦国七雄」「五胡十六国」といった具合に数字を絡めた歴史用語はしばしば出てきますが、その際ふと思うことの一つに「これらは何故この数字なのか?」という事があります。 大体8人ぐらいは紹介される五覇や、少なくとも20国…

司馬遷と裴松之

先に司馬遷への恨み言を述べましたが、そんな折にいつもふと思い浮かべる歴史家に、「三国志」に注を付けた裴松之という方がいます。 この方はこの方で、注記を見る限り几帳面でガチガチの儒者気質といった、かなりアクの強そうな方。 主君を変えて重用され…

司馬遷への恨み言

司馬遷と言えば、「史記」を著し、後の正史の基本となる紀伝体を確立した偉大な歴史家として、その業績を否定する方はいないかと思います。 ただ、個人的には… 大いなる敬意を持つと共に、それと同量くらいの負の感情があったりもします。 それはより端的に…

歴代君主の「秦の天下統一」への貢献度

先に始皇帝の覇業について私見を述べてみましたが、より具体的に、歴代君主の「統一」への貢献度を数字で表してみるとどうなるか? 以前戯れに考えてみたものなのですが、意見の参考として、少し述べてみようかと思います。 なお、貢献度の高い順に寸評と共…

始皇帝への評価に対し感じる、違和感について

世間的に高く評価されているが、自分では今一つピンと来ない。 そんな事は誰しもあることだと思うのですが、私にとってその代表例はと言えば、やはり始皇帝になるかと思います。 戦国七雄の争いを征し、初めて天下を統一した。 皇帝制・郡県制など、二千年に…